当診療所の使命
地域住民の方々が気軽に受診できる利便性を図りつつ、「見落としのない医療に努める」ということが、当診療所のような、一次医療機関に課せられた使命と考えております。
感冒・小児感染症・喘息・高血圧・糖尿病・胃潰瘍といった日々の疾患に埋もれた、急性腎炎・心筋梗塞・脳出血など救急性のある疾患。或いは、悪性腫瘍・血液疾患など、慢性に経過するものであっても早期に診断せねばならないもの。これらを「見落としなく」診断し、適切な高次医療機関に診療を委ねること。そうした機能を保ちつつ、「かかりつけ医」としての時間的・距離的な便利さを患者さんに提供できること。これこそが、地域の診療所に求められる課題でしょう。
そのような一次医療機関としての機能を保つに際して、まず問われるのは医師の能力であり、更に、適切な医療診断機器を備えることも必須となります。
例えば小児の肺炎ひとつにしても、これを胸部レントゲン写真できちんと「肺炎」と診断して治療にあたるのと、医師の診断的推測だけで「肺炎だろう」として治療にあたるのとでは、治療内容の妥当性に格段の差が生じます。CTなしに脳出血と脳梗塞を鑑別することは不可能ですし、心電図に変化の現れない心筋梗塞の診断には即時に結果のでる血液検査装置が必要となります。これら医療診断機器は同時に、医師による人為的な誤診を防ぐ機能も果たしています。
1998年の開設以来、当診療所では、CT・透視などのX線診断装置、胃・大腸内視鏡、超音波診断装置(エコー)、所内血液検査設備、各種心電計などを備え、これらを適切に運用しつつ、「見落としのない医療」に日々万全を尽くしております。
さてさて、医師・スタッフの能力や”ひとあたり”に関して明言することは「自惚れ」となりかねませんので、患者さんの判断にお任せするとして、今後も日々、研鑽に努めてゆく所存です。
南美里診療所 管理者 2011